2号 昭和28年(1953年)

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時代

昭和の初めから進められてきたテレビジョンの研究は戦時中のブランクを経て、昭和25年11月実験放送開始。28年2月1日「本番」にこぎつけた。

一方NHKを追って同年8月、民放第一号としてNTVが開局。本番開始後もしばらくは街頭テレビが人気の的で、ボクシングタイトルマッチや力道山が出るプロレスなどが中継されると、黒山の人だかりができた。

開局が続き、視聴世帯数もこの5年後、昭和33年には百万を突破する勢い。テレビは家庭の茶の間に鎮座して「チャンネル権」なる新語を生んだ。

生徒会

校長 大橋 留治先生
生徒会長 須藤 幸男

この年には、弁論大会が行われている。しかし、現在のそれとは異なり、班部の代表の対抗であった。

そのためかは知らないが、弁論部がこの年に設立されている。また、柔道部・商業研究部も創られている。
また、この年夏、硬式野球部が、全国高校野球大会に出場し、準優勝を飾っている。

特集

生徒会機関誌といった第二号。発表、評論などが散財しているが大きい記事に『座談会現代学生の言』という物がある。

一九五三年現代学生の言とは興味深い。
内容を見てみると、

 一、中学・高校生は如何にあるべきか。
 二、男女交際について、
 三、天才か努力か、
 四、理想と希望について、

以上四つの点についての生徒と先生との座談会の記録になっている。当時の常識に基づいた言葉を、現在の常識で読んでみると違和感を感じるのだが、これこそ時代の重みなのだろう。「男女交際は必要ないと思う」という時代だ。