9号 昭和35年(1960年)

時代

2月23日の浩宮様御誕生で始まったこの年は、野党総欠席のまま日米新安保条約が成立し、これに伴い反対闘争が強まった。

全学連は国会にも突入し、安保阻止統一行動の規模は五六〇万人にも及んだ。

チリ地震津波による三陸海岸の被害、浅沼社会党委員長刺殺事件、三井三池炭坑争議など社会に動揺を起こした。

一方、日本シリーズでは「大洋」が初優勝し、全国に三原ブームをまき起こした。

また、この年からインスタント食品が続々登場し、学生の間でだんだん重宝されるようになる。

生徒会

校長 良田 喜久男先生
生徒会長 浅古 忠男

この年、現校長でいらっしゃる、金井先生が新任として、本校に御着任なさっている。

また、本校初のスキー学校が開催された年でもあり、明治のモダン化がこのころ進んだといえる。

書道部がこの年に創設され、バスケット部が全日本篭球大会で、準々決勝まで勝ち進んでいる。

特集

特集の一つ目は、「関西行脚」として中学三年生の生徒三人が関西修学旅行の思い出を日記形式で綴っている。

面白い物に、この特集の最後に「不道徳教育講座」というものがある。

これは、「団体をぶちこわす方法」で、集会には必ず遅れろ、というパラドックス集であり、二つ目は「附属校の正体を掴む」として、東京六大学附属高校生(早大学院を除く)座談会を行っている。

ちなみに東大附属高は全くと言ってよいほど東京大学とは関係ないそうである。

やはり「附属校の余暇をフルに使う」ということが重視されていた。